羽越旅行記 Vol.3 (@酒田・象潟)
旅館の朝
起床してまず筋肉痛で右脚が上がらなくなっていることに気づいて、これはやばいなぁ...と思いつつ朝飯を食した。昨日の登山でエネルギーを使い果たしたのか空腹が酷かったので、朝食はガッツリ食べた。白米は炊飯器セルフで、用意されていた分を全部平らげたら良い感じに満腹になった。
朝食後は別棟の狭くて急な階段を登った先の3階にある、屋根裏部屋のような4畳半の部屋も見せていただいた。登山の後に3階を上り下りするのは嫌だなと思って今回は敬遠したけれど、次に泊まるときはこの部屋にしよう。
酒田市内を散策
こういう歴史ある宿に泊まるとダラダラしてしまってなかなか出発する気が起こらず、09:30ごろにようやく宿を出発して日和山公園へ向かった。
日和山公園周辺には初代酒田灯台や日枝神社、旧白崎医院など、行きたかったスポットが狭い範囲に集まっていたので絶賛筋肉痛に見舞われている身には大変ありがたかった。
続いて米どころ庄内のシンボルである山居倉庫へ向かった。酒田米穀取引所の付属倉庫として建造されて築100年以上経った現在でも現役の農業倉庫。背後のケヤキの木が日除け風除けの役目を果たし自然を利用した温度管理が行われていて、ケヤキ並木は風情の良い石畳の通路になっている。平日だったので人が少なくてよかった。
続いて酒田港方面へ向かい、三代目酒田灯台の展望台に登った。昨日は鳥海山から酒田の町を俯瞰していたけれど、逆に展望台から鳥海山を見返してやった。あのてっぺんに登ったんだな...としみじみするのも気分がよかった。
大物忌神社の里宮に参拝
鳥海山大物忌神社は、昨日参拝した山頂御本社のほかに2箇所の里宮があって、その内のひとつ、吹浦口の宮に参拝した。筋肉痛のせいで下拝殿から本殿までの階段を上り下りするのは本当に辛かった。
象潟へ
海沿いをドライブして「東の松島・西の象潟」と並び称された景勝地、象潟へ向かった。 象潟の九十九島に点在する小山は鳥海山噴火の山体崩壊で生まれた流れ山で、当初は海に浮かぶ島だったものが砂丘の発達で潟湖になり1804年象潟地震で陸化して現在の景観になったらしい。地球の営みを実感...。
九十九島散策で汗をかいた後は、道の駅象潟の温泉「眺海の湯」で入浴。温泉は塩化物強塩泉で茶色の澄んだ色だった。名前の通り日本海を一望できる温泉で、夕焼けを見ながら入れたら最高だろうなと思った。
入浴後は道の駅の食堂で象潟の岩牡蠣を食した。象潟の牡蠣は初夏から8月あたりまでが旬らしく、身が大きくて食べ応えがあった。その後は展望台から九十九島を見物。俯瞰すると思ったより数が多くて驚いた。
新潟駅へ
レンタカーを返却する期限が近づいていたので、象潟からほぼノンストップで新潟駅へ向かった。道中、だるま屋ウィリー事件現場をもう一度訪れた。一昨日は夕暮れ時でよくわからなかったのでもう一度訪れられてよかった。
レンタカーを返却して駅ナカの蕎麦屋でへぎそばとタレカツ丼を食べて、行きと同じくE4系MAXに乗って帰宅した。
これまで登山するときは登り終えたら即帰宅っていうスタイルだったけれど、登山後に地元の旅館に1泊して周辺の町を歩き回るっていうスタイルがとても良かったのでまたやりたい。筋肉痛になってしまうのはちと問題だけど...。
(2021/7/2)
羽越旅行記 Vol.2 (@鳥海山・酒田)
鳥海山登山
翌日は鳥海山へ登った。鳥海山は山形と秋田の県境にあり、標高は2236mで日本百名山のひとつ。梅雨期の登山は悪天候になりがちなのであんまり気乗りしないけれど、気象庁の高層天気図とにらめっこしてどうも大丈夫そうだということで登山を決行した。
大平登山口から山頂を目指す。7合目の御浜付近にある鳥海湖はカルデラ湖で、雪渓に緑がよく映えて美しかった。
鳥海湖から先はこれまでの風景とは打って変わって火山らしいゴツゴツとした風景に変わる。その変貌ぶりがまた面白かった。
山頂の北西方向に開いた馬蹄型カルデラは2600年前の山体崩壊で出現したもので、象潟の九十九島などの流れ山を麓にもたらしたらしい。
稜線に入ると風が強くなって、曇ったり晴れたりを繰り返す天候になった。どうなるか不安だったけれど、山頂直下の大物忌神社御本社に着いたときにちょうどガスが晴れていって、新山山頂では360°見渡せる素晴らしい眺望に恵まれた。
あれは本当に幸運だったな...と今でも思い返してしまうほど感動した。
鳥海山大物忌神社の御本社に参拝して無事に下山できるように祈ってから下山を開始。上りと同じコースを下ったけれど、他の登山者は雪渓を下って行った方が多かった。チェーンスパイクしか持ち合わせておらず不安だったので雪渓下りはやめておいたが、急なガレ場の途中とかでやっぱり雪渓下りでもよかったかな...と後悔したりした。
17:00ごろに下山完了。YAMAPのデータによると10時間以上歩いて、累積標高は上り下り1550mほどだった。半年以上登山をサボっていた身にはきつかった。
酒田へ
下山後は酒田市の「最上屋旅館」に投宿し、大正15年築の歴史ある部屋で登山の疲れを癒した。部屋の柱は総ヒノキ、長押・敷居・鴨居はツガ、廊下は米松、天井に屋久杉が使われている。
地元食材に拘った家庭料理は飾り気がないけれどそれが良かった。特に地元のコシヒカリを使った白飯がとにかく美味しくて何杯もおかわりした。こんな食事を毎日食べられたらいいのにな...と思う。
食事と風呂を済ませた後は持ち込んだ酒を飲みつつ、普段あまり見ないテレビを見たり、明日何するかなぁ...と旅程を考えたり、ボーっとしたりしていた。贅沢な時間の使い方だ。
旅程をみっちり考える方ではないのですぐに飽きて、登山の疲れと酔いが回ってきたのでこの日は早めに床に就いた。
(2021/7/1)
羽越旅行記 Vol.1 (@新潟・笹川流れ)
新潟へ
夜勤明けに新幹線に飛び乗って新潟へ向かった。もうすぐ引退してしまうE4系に乗車。こんな巨体が240km/h(最高運転速度)で動くってのがどうも未だに信じられない。
夜勤明けでとにかく眠くて気絶していたらあっという間に新潟駅に到着。国鉄時代の駅舎は解体工事中で、新潟駅は以前に2回ほど訪れたことがあってお馴染みの光景だったので、これが無くなってしまったのは寂しい。
新潟市内を散策
新潟駅に着いたのは15:00ごろ。17:00に車を借りる予定で、2時間ほど暇だったので新潟市内を散策した。散策中に見つけた案内標識に北海道航路、佐渡航路、新潟空港の文字が並んでて、どこにでも行けるような気分になれるような、旅情をそそる良い看板だと思った。久しぶりにフェリーで北海道に行きたい。
国の重要文化財でアーチが美しい萬代橋を通り、新潟港方面へ向かった。新潟港の「みなとぴあ」には、旧第四銀行住吉町支店や旧税関庁舎など歴史ある建物があって、時間が無かったけれど旧第四銀行住吉町支店の内部を見学した。広間や応接室、広い和室など銀行だったころの豪華な雰囲気が保存されてて見応えがあった。
レンタカーの時間まで市内をあてもなくぶらぶらしていた。あんまり事前に調べてなかったけれど、変わった外観をした建物や鄙びた商店街を見つけて面白かった。また来てじっくり巡りたい。
中でも、新潟市の高層ビル「NEXT21」には国内に30基ほどしかないスパイラルエスカレーターがあって、これまで乗ったことがなかったので新鮮な体験だった。他の現存してるスパイラルエスカレーターにも今のうちに乗っておきたいところ。
レンタカーを借りて日本海沿いを北上
あれこれ巡っているうちにレンタカーの時間が迫ってきて、どうも間に合いそうになかった上に歩きすぎて足が痛かったのでバスに乗って新潟駅へ向かった。バスが市街地をバンバン走ってるのは本当にありがたい。
新潟駅前のタイムズレンタカーで今回の旅の相棒、デミオを借りた。レンタカーのプランが車種指定できないプランで、まあどうせデミオやろーと思ってたら案の定それだったからなんだか面白かった。
新潟市街地を抜けて海沿いを北上し、名勝「笹川流れ」で日本海の荒波に削られた奇岩を堪能したり、ずっと行ってみたいなと思っていた、だるま屋ウィリー事件現場に行った。今度はスーパーカブに乗って来てみたい。
海沿いの神社をいくつか巡ったりしていた。中でも寝屋漁港の石動神社は階段と鳥居と漁港と日本海を一堂に望める、好きな要素を集めて煮込んで凝縮したような素晴らしい場所で、夢でも見ているんだろうか...とひとりでただ感動するばかりだった。
その後はすっかり日も暮れて真っ暗な海岸線をひたすら北上していた。他に走る車も少なくてなんだか自分だけ取り残されたような寂しさを感じたけれど、日常生活から抜け出せた解放感からなのか楽しい気分にもなった。
(2021/6/30)
春の房総半島・三浦半島へ行ってきた Part.3 (@神奈川県横須賀市)
Part.3は横須賀観光についてです。
久里浜港に着岸したあと、京急電鉄に乗って馬堀海岸駅、そこからバスに乗り観音崎へ向かいました。
観音崎砲台跡
観音崎自然博物館前のたたら浜園地から、よく整備された山道を登り、観音崎砲台跡へ。
横須賀周辺には他にも砲台跡が点在してるみたいです。猿島とか行ってみたいです。
観音崎灯台
ここから東京湾を出入りする多種多様な船が見られます。クソでかい望遠レンズで船を撮ってる人がいました。そういう趣味もあるんだなぁ。
海沿いの散歩道。
先っちょに見えるのは、観音崎水中聴測所。潜水艦のスクリュー音を警戒していた場所です。防衛施設敷地内のため一般人は近づけません。
三笠公園
なんか船の艦橋(?)のところが工事中でした。ざつ旅現象ですね。こういうのも悪くない。
閉館時間30分前ギリギリで入場したのであまり内部を見学できませんでした。また今度じっくり見学したいですね。
そんなこんなで、房総半島と三浦半島の旅が終了。犬吠埼、野島崎、観音崎の3つの灯台を巡ったり、太海の港町の景色を楽しんだり、電車、バス、フェリーの各種交通機関で移動したりと、個人的に大満足な旅行でした。
おしまい。
春の房総半島・三浦半島へ行ってきた Part.2 (@千葉県鴨川市・南房総市・富津市)
旅行2日目です。
太海の日の出
まずは日の出を拝もうというわけで、朝の4:30に起きました。
夜が明け始めたばかりの、この時間帯の静寂な雰囲気が好き。。(防寒着を持ってきていなかったせいでとても寒かったけど)
仁右衛門島に来ました。空気が澄み渡ってて、天気も良く、最高の日の出を拝むことができました。
香指神社からもきれいな朝焼けを拝みました。海が見える神社最高!
つづいて太海浜の方へぶらぶらと散歩してました。
宿のチェックアウトを済ませ、太海6:21発の上総湊行を待ちます。暇つぶしに駅構内へ。なんか18きっぷのポスターとかで使われてそうな良い雰囲気ですね。
野島崎へ
またまたE131系。これに乗って館山駅へ向かいました。
もともとの209系は4両or6両編成で運転士・車掌が2人で乗務してたのですが、E131系に置き換わってからは2両編成ワンマン仕様になってしまいました。新型車両が投入されたとはいえ、地元の人たちにとってはあまり喜ばしくないのではと推察してしまいます。
車窓から見えた海上橋です。満潮になったらいい感じに海に浮かぶ橋になりそうです。
野島崎灯台の営業開始まで時間があったので、周辺をぶらぶら。
灯台を少し西へ行ったところの岩の上によさげな神社がありました(渚弁財天祠という名前らしいです)。ここからは灯台もよく見え、この祠の赤色が青空に映えて風光明媚でした。
波打ち際の岩々。
房総半島最南端に来ました。こういう「端っこ」に行くのが好きなんですよねー。
「端っこ」にありがちな恋人ベンチ。恋人と座って海を眺めたい人生でした。。
そうこうしてるうちに灯台の営業が始まったので早速登ってきました。
野島崎灯台は第二等閃光式フレネルレンズを搭載する灯台です。けっこう古くからある灯台で、日本の洋式灯台としては観音崎灯台に次いで2番目のものです。
また現在の灯台は2代目で、1代目はヴェルニーが設計した煉瓦造りの灯台でしたが、関東大震災によって倒壊してしまったそうです。
ここでも太平洋を一望できました。
館山駅に帰ろうと思ったら、なぜかバスの時間を間違えて乗り損ねてしまい、時間が余ってしまいました。そこで徒歩30分ほどかけて眼鏡橋の方へ向かいました。行きのバスの車窓からちらっと見えて気になっていたところです。
眼鏡橋周辺の風景。一足早く"概念の夏"を堪能しました。
交通機関を乗り継いで久里浜へ
感傷に浸るのもほどほどにして、バスに乗って館山駅、内房線に乗って館山駅から浜金谷駅、そして東京湾フェリーに乗り金谷港から久里浜港へ向かいました。
船が出港するとき、手を振ってくれる人に振り返したりしてました。こういうの大好き。
東京湾を航行する数々の船を眺めつつのんびりしてました。空と海の青色には日本国旗が映えるなぁ。
40分ほどで久里浜港へ到着しました。けっこう早い。もうちょっと船旅を堪能したかったですね。
改めて船旅の良さに気づかされたので、今度は長距離のフェリーにも乗ってみたいです。伊豆・小笠原諸島の方とか北海道の方へ行きたい。
ここで Part.2は終わります。
春の房総半島・三浦半島へ行ってきた Part.1 (@千葉県銚子市・鴨川市)
この記事が初投稿になります。今までブログを始めても長続きしなかったので、今度こそは継続して投稿していきたいですね。
4月10日から11日にかけて、千葉の房総半島や横須賀のあたりを電車とバスとフェリーで旅行してきました。この記事では1日目を取り上げたいと思います。
銚子観光
銚子駅(ここでレンタサイクルを借りた)→河岸公園→丼屋七兵衛→犬吠埼灯台→犬吠駅(ここでレンタサイクルを乗り捨て)→銚子電鉄で銚子駅という流れ。
河岸公園。利根川がでかいってことを改めて認識させられました。
つづいて前から行きたかった地魚料理のお店、丼屋七兵衛へ。
「極上サバの漬丼定食(¥1300)」を注文しました。鯖って青魚特有の臭みがあって、寿司屋とかに行ってもあんまり食べたことが無かったのですが、ここの鯖は今まで食べた鯖の中で一番おいしかったです。
そのあとはレンタサイクルをえっちらおっちら漕ぎながら犬吠埼灯台の方へ。道のアップダウンが激しくて、電動の自転車なのにけっこうつらかったです。
犬吠埼灯台は第一等フレネルレンズを搭載する日本に五基しかない大型灯台の一つ。階段は九十九里に合わせて99段です。
資料館の展示物が結構豪華でした。第一等フレネルレンズが2基も展示されてました。
展望台からは太平洋が一望できます。
灯台がある海成段丘を下って海岸の方へ行きました。
この辺りは銚子だけに1億年以上前の古い地層が顔を出しているらしいです。東映のOPに出てくる波打ち際の映像はここで撮られたものですね。
なんかおった。
変わった雰囲気のホーム。
電車の車内に入った瞬間マジで変な声を出してしまいました。
マスクをしてるチーバ君。千葉県民は東京に出るな入るなという風刺なのでは?
そのまま銚子駅へ戻り、総武本線、東金線、外房線と電車を乗り継ぎ、今回の宿泊地である太海駅へと向かいます。
太海駅へ
新型のE131系。2両編成なのでそれなりに混雑してました。
太海駅へ到着しました。駅舎の雰囲気が好きすぎる。
宿のチェックイン時間まで少し時間があったので、海岸の方へ散歩してました。 ふらっと立ち寄った神社。ここからの海の景色がとても良かったです。
階段+鳥居+海の組み合わせって最強すぎません?
仁右衛門島。頼朝伝説と手つかずの自然が残る小さい島です。渡船があるらしく乗ってみたかったけど今回はパス。
こういうのどかな港町が好きすぎる。
つげ義春の「ねじ式」って作品の舞台になったとこらしいです。見たことはないけれど。Amazonで中古で売ってるのを発見したので、買ってみるのもありかも。
今夜の宿『民宿 はやし』へ。外観の感じだと中も古いのかなと思ってたら、想像に反して綺麗でした。
魚料理が美味しかったです。ボリュームも十分。こういうのでいいんだよ。
田舎の親戚の家に泊まりに行ったような、どこか懐かしい雰囲気がとても良かった。今度千葉に行くときにも泊まりたいですね。
とりあえずここでいったん記事を終わります。見てくださった方はありがとうございました。今後も継続して投稿していきたいと思います。